蘭は、本当に最高な親友だと思った。

私の事、見ててくれてるんだと感じた。

…蘭、ありがとう。



「彼女の言う通りよ、ナズナ」



ナズナさんのお連れさんだろうか。

二つの鞄を持ち、ナズナさんに「帰るわよ」と言って、腕を引っ張って立たせた。



「脅しは、どうかしらとも思った。
けど、ナズナは図々しかった。
彼女さん、そして皆さんに不快感を与えたわ。
想いの強さは、時間の長さじゃないのよね。心で測るものよ。
あんたの負け。謝りなさい」



「……」



ナズナさんは謝る事はなく、唇を噛み締め、私をチラッと見てから去って行く。