「ナズナさんをメイクルームにお連れしろ」



翔さんは気転を利かせ、ジュンさんにそう告げた。

しかし、ジュンさんが立ち上がりながら頷くも、ナズナさんは動かない。

…もう、言っちゃう?;;

けど、プライドを汚しそうだ。

迷う私と翔さんは顔を見合せ、歯痒く笑う。



「何か言いたいなら、言っても良いのよ?悠の“彼女さん”?」



…何で私なの;;

それに、“彼女さん”て強調しなくても。

悠さんも立ち上がり、ナズナさんに声を掛けた。



「あー…」



悠さんも気付いたみたいで、私と翔さんを見た。