「一目惚れしたんですよ。綺麗だし、清楚だし、何か…何か俺…女々しいですね…っ…」



「おーい?ジュン?;;」



次はジュンさんが泣き出した。

私は“悪女”になった気分だ。

数分で2人も泣かせて。



「悠さんと別れたら…俺と付き合って下さい…っ…(泣)」



…縁起悪っ;;

私は翔さんに助けを求める。



「ジュン…諦めるんだ!;;」



「無理です…彼女より綺麗な人いません…。あ…だから悠さんの彼女なのか…」



…そんな、大袈裟な;;

私は呆れながら、ジントニックを呑んだ。

グラスから太ももに垂れた滴を拭うと、私に影が落ちた。