「―――誕生日?」



『そう。8月10日は、はる兄の誕生日』



祭りも楽しく終えた翌日、蘭から電話が来た。

てっきり、昨日2人で勝手に回った事を怒られると思ったのに。

どうやら違ったみたいで、悠さんの誕生日を私が知らないんじゃないかって、連絡してくれたみたいだ。



『お店で誕生日パーティーやるみたいだから、一緒に行こうよ』



「うん。わかった」



電話を切り、私は頭を抱えた。

何が欲しいとか。

何が良いか、わからないんだ。

…出掛けようかな。

実際に見てみたら、思い付くかも知れない。