ぶらぶらと見て、私は冷やしパインを買って貰った。



「おいひっ」



火照ってた体が癒されて、美味しさと涼しさに頬が緩む。

「一口」と、私の食べ掛けを食べる悠さんと、“恋人なんだ”と、実感する。



「美味い」



「でも、ちょっと酸っぱい気もします」



林檎飴か綿菓子で迷う蘭と守さんの後ろで、1本のパインを2人で食べた。

悠さんの濡れた指先をハンカチで拭って、また手を握った。

繋ぐと安心する。

私にピッタリな大きさ。



「私…悠さんと別れなくて良かったです」



一緒に居れて。

一緒に楽しめてるから。