「私は…悠さんならいつだって覚悟してます」



「海は俺にムカつかないのかよ」



「忘れました。悠さんが私を見捨てなかったから」



「頭ん中、単純構造なんだな」



「何と言われても構いません!
私は、悠さんが大好きですっ!」



「俺も兄貴が大好きです!(笑)」



私が気持ちを叫んだ時、目の前でビニール傘を射した翔さんが現れた。

「乗せてよ」なんて、さっきの言い合いがなかったかのような態度。

ムスッとする悠さんに、翔さんはニコッと笑った。



「俺、海ちゃんを恋愛感情で見てないから!兄貴にハッキリさせたい為の演技!傑作だった?(笑)」



思わず翔さんを睨んだ。

信じてたのに。