【短編】Birthday * kiss







「全然起きないから、死んだのかと思った」






クスクス笑う康介くん。


楽な部屋着で、私を覗き込んだ。


ん? あれ?


ここ・・・康介くんのベッドじゃない!?






「ごめっ・・・」


「ん、大丈夫だよ」





慌てて起きようとしたところを、康介くんが止める。


なんだか、さっきより顔色がいい。





「それより、寝てるとき泣いてたけど・・・どうしたの?」


「えっ・・・ああ、」






幸せすぎたんだ。


夢の中だとしても、嬉しすぎて。






「夢、見たの」


「夢?」






ゆっくりと頷いて、視線をずらす。






「私と康介くん、あと小さな赤ちゃん」


「・・・・・」


「私、すっごい幸せだったの。所詮、夢なのにね」






康介くんは


熱っぽい体で私を抱きしめた。






「夢じゃないよ」


「・・・・・」


「現実にするよ、必ず」






ふんわりと漂う康介くんの香り。


そのまま、おでこ同士をコツンと合わせた。







「・・・俺から離れんなよ」


「離れないよ。ずっと一緒にいる」







目が合って、お互い笑顔がこぼれる。


この空間が、好きでたまらない。





「・・・康介くん」


「ん?」


「誕生日おめでとう」






そう言って、康介くんに小さくキスをした。








end