「あーだる。
だるすぎー。」
「はいはい、いってらっしゃい」
「やだー、パン食いとかほんっとみにくい~っ!
なんで人前であんな魚みたいなことしなくちゃいけないのーっ!」
「郁、もう召集かかってるよ」
「うーっ!
かおりんはいいじゃん!イケメンだったし!」
イケメンというわけではないけど
実は、徒競走とリレーで一位をとったのだ。
まあ、地味に嬉しいよね。
言わないけど。
「やだなー、
でも仕方ないもんなーっ…
できるだけ日焼けしたくないのにーっ!!
じゃあいってきまーす…」
嫌そうにパン食いの召集場所まで
向かう郁の背中を見て不思議に思った。
どうして私は郁と仲良くしたいと思ったんだろう。
初めは本当にわけのわからない奴だと思っていたし
むしろウザいとまで思ってたのに
今じゃそんな感情が出てくることはないんだよね。