不器用な君と不機嫌な私

「え…?」


「っていうかそれ、ただの嫉妬じゃん


西村さんが可愛いからって
愚痴言うあんたたちのほうが
どうかしてると思うし


ろくな人じゃないとか、言える立場じゃないと思うんだけど」




そう言い切ってから、

私は場の雰囲気が凍っていることに気がついた。


やばい、これは


やってしまった。



でもここまでいいきっちゃったら

もう弁解のしようもないわけで



一人で途方にくれていると、


そいつはやってきた。



「その通り、ってやつ?

まあ見た目も性格もブスな奴らに
どうこう言われるほど郁も落ちてないし

見苦しいよ、お前ら。

とりあえず、」

そこまで言うとそいつは
私の鞄を肩にかけた。

「ちょっとそれ私の…」


「こいつのこと仲間にしようとすんのやめな」