「え、あ、 ごめん」 来月にある文化祭 そのことについて 話し合いをしている真っ最中だった。 黒板には、女装喫茶とか お化け屋敷とか、 ありきたりな案が並んでる。 郁がいないのに どうやって文化祭を楽しめっていうの。 「郁のこと、気になるんだ?」 仲本が小さく呟いた。 私はそれにかすかにうなずくことしかできなくて。 「今日、郁のところに行こう」 「……え…?」