「あ、ありがと…」 「いや、なんともないならいいんだけどな、」 「うん…」 「あのさ」 「な、なに?」 「藤原、浴衣似合ってんな!」 「…………へ?」 こんなこと言ってもらえるなんて 思ってみなくて おかしな声が出てしまう 自分でも顔が熱くなっていくのがわかった 「って、さっき京介も 言ってたっけか ははっ あの京介がんなこと言うなんて 驚きだよなー!」 何事もなかったように 話を進めてるけど、 私はそういうわけにはいかないのに。 そしてわかった、 意識してるの、私だけなんだ。