不器用な君と不機嫌な私


自信が出てきた


とは言ったものの、正直言って
あの西村郁とかいう女子に会うのがとてつもなく億劫だった。


だから決めた

高校生活は地味に生活するんだ。


昨日は巻いた髪も、ひいたラインも、グロスだって、今日からしない。


スカートも少しおろして。


昨日クラスで見た女の子たちを思い出して再現してみたけれど


これは、モサい。


髪を黒くて太いゴムで結んでいる子も多かったけれど
そこまでする勇気はなかった。


似たもの同士が集まるんだ


だからきっと、わたしにも
地味ではあっても友達ができるはず。


それにしても


「モサい…」


部屋の鏡に映る自分は
本当に…別人だった。