そう言うと郁は えへへ、といつものように笑う。 そしてようやく出てきたマカロンは 綺麗なリボンで包装してあった。 「可愛い…」 「え?あ、ねっ!! 昨日偶然もらったの!」 「そうなんだー! いいね、こういうのくれるひといるとか うらやましいな」 「んーっと、そうかなあ…? って、そうじゃなくて!」 すると郁は私の手を取って 「かおりんっ!!」 「は、はい!?」 「郁、広瀬とのこと、 ちょーっ応援するからっ!!!」 そう言ったのだ。 郁の手は、 優しくて、でも力強くて 暖かかった。