月明かりだけを頼りに上がっていくと、崖を目の前に腐った木の柵で囲まれた展望台があった。 きっと昔に作られてから整備などしていないのだろう。 昼間ですら人が来るのか怪しいくらいだ。 しかし、そんなところから見上げた夜空には、天の川と言っても過言ではないほどの数えきれない星が煌めいていた。 今思えば、あの旅立ちの日からこんなにもじっくりと空を見上げたことなど一度もなかった。 空にはこんなにも純粋で綺麗な世界が存在していたのだ。