ありがとう


「何をしてるの?こんなところで」

興味津々といった顔だった。

「いや、別に何も」

その言葉の説得力のなさに、彼は瞬きするより速く気が付いた。

彼の背後、即ち彼女の目の前には、先ほど作り上げた原始的な絵が広がっていた。