ありがとう


不安定になる自分を冷静に落ち着かせながら後を歩いていると、警官が誰かとすれ違い様に一言囁いた。

「じゃあ、後は任せてください」

僕はサッと顔を起こしてその人物を目で追った。

決して間違えるはずなどない。

ヒゲだ。