ありがとう


それからはほとんど無言だった。

僕はヒゲの背中を見ながら街中を歩き、学んでいた。

状態の良い捨てられた雑誌を拾い集めながら、それを僕に持たせた。

晴天だったが、まだ使えそうな傘も拾っていた。

僕は食料を探しにゴミ箱でも漁りに行くのだと思い込んでいた。