ありがとう


「酒手に入ったからよ!今日はパーティだぜ!」

ヒゲよりは年下に見えるが、それでも50半ばくらいの男3人がほぼ同時に図々しく座り込んだ。

「お?なんだこの若いにーちゃんは?ヒゲさんの息子かい?」

ニヤニヤ笑いながら男の1人が言う。

「ちげえよ馬鹿。仲間だ仲間」
ヒゲはゲラゲラ笑いながら答えた。

「おうそうなんか!兄ちゃんよろしくな!」

3人のうちでまともに喋るのはこの1人だけだった。
他の2人は感情が死んでしまっているのかと疑うほど、どんよりと俯いたまま微動だにしない。