「おう。起きたか。具合はどうなんだ」 近付くなりそう言いながら、どこで調達してきたのか、食べかけには見えないコンビニ弁当を差し出した。 彼はそれを見るなり、極限状態のために忘れ去っていた空腹に耐えられなくなり飛び付いた。 男の問いかけには答えず、噛む時間さえ惜しんで、渇ききった喉から流し込むように一気に食べた。