「おい大丈夫か!?」 僕はあのしゃがれ声で目を覚ましてしまった。 最悪の目覚めだった。 その男は、太陽の光を遮りながら覗き込んでいた。 逆光でよく見えなかったが、頭1つ分くらいの長い白い髭がぶら下がっているのは優に確認できた。 意識が戻って来ると、自分を遥かに凌駕する臭いが漂っていることに気付いた。