ありがとう


プシューというドアが開く音と同時に、何者かに肩を掴まれた。

「圭介くんが行こうとしてる駅まで行く!」

駆け降りて来て彼の肩を叩いたのは美咲であった。

そのまま押されて中に入ると、ドアは再びプシューと音を立てて閉まった。

一瞬大きく揺れると吊革に掴まっていなかった人々が体勢を崩し、速度が上がると落ち着きを取り戻した。
彼は美咲に押されつつ、反対側のドア横の椅子に座った。