ありがとう


1歩先を行く美咲が後ろを振り返った。

「圭介くん。私が一緒に着いて行ったら迷惑かな?」
突拍子もない提案に驚いた。

いくら家がなくなってしまったとはいえ、親戚は全員無事だったわけだし、まさかそんな言葉が出てくるとは予想もしていなかった。

いや、むしろ今ですらちょっとした冗談なのではないかと疑っているほどだった。