「あ…でも家はその…あれだけど、住民は全員無傷だったんだって」 彼はそれを言うだけで精一杯だった。 「そうなんだ…良かった…」 美咲の心からホッと喜んでいるような様子を見ると、彼は不思議な感覚に襲われた。 いつもいつも嫌なことをされ、時には暴力とも言える行動をとられていたために酷く恨んでいると思っていた。 しかし彼女が見せる表情のひとつひとつが、そうではないことを物語っていた。