土手を歩いた。 日照りこそ凄まじいが川の匂いを運ぶ風が何とも心地好かった。 こうしていると外に出られずにいた自分が不思議で仕方なかった。 今では既に恐怖心は消え去っていた。 全てから解放されたような清々しい気持ちが強すぎたのだ。