ありがとう


「ごめんな…」
彼は真っ先に本心から込み上げてきた言葉を呟いた。
でもね、と美咲は続ける。
「腕を掴まれた瞬間に、圭介くんと騒いでるときのことがいっぺんに頭に浮かんだの。

あんな状況だったのに、確かに幸せだって感じた自分を思い出したの。

そしたら今度はまた違った悲しみが溢れてきて…。

どんな状況でも人は笑えるんだって…」