”おはよっ 先生♪”


そうメールを打ち送信ボタンを押す。


最近の朝の日課。


朝が弱い先生のためにモーニングコールならずモーニングメールを送る。


あの日……。


先生と思いが通じた日、あの日。


メアドと携帯番号を交換した。

あれだけ欲しくて仕方なかった先生のアドレスと電話番号。


今…私の携帯に登録されているんだ。


そう考えるだけで幸せだった。


家庭科の授業と放課後しか先生には会えない。

だから今のこの便利な時代に産まれて良かったって心から思える。


だって携帯がなかったら、先生と生徒なんてうまくいかないよ…。


2人の関係がばれてしまったらそこで終わり。


先生は他の学校へ飛ばされ、



生徒はこの学校を去ることになる。



そんなことは絶対に避けたい。



だから例え街を手を繋いで歩けなくても、



街を肩を並べて歩くことができなくても、




それでも私たち2人は幸せなんだ…。