「せんせ?」


また先生に呼びかける私。



先生は顔だけ私の方に向ける。



「先生は大和と仲がいいの??」


これさっきから聞きたくてうずうずしていた。



『ん?なんで…??』


と、聞く先生は少し焦っているような気がする。



「だって前まで”清水”って大和のこと呼んでたのに
今日は”大和”って呼んでたから仲良いのかな?って思っただけだよ??」


私はキレイに洗ったお皿を拭く。



『まあ、うん。仲いいよ。』


意外にあっさりと認めた。



「最初の調理実習のとき大和、先生のこと睨んでたのにね。」


私はそんなことを思い出し1人でクスッと笑う。



『マジで?!?!俺、睨まれてたの??』


先生は本当に驚いている。




「先生って…意外に鈍感??」


これは前からずっと思ってたんだよ?



『零…じゃなくて西城に言われたくない。


でもまああのときに大和に睨まれるのは仕方ないな。』


先生は頷きながら呟く。




ねぇ…先生。。



”零”って呼んだよね??


久しぶりに名前で呼ばれてすごく胸がキュンとしたんだ。


先生は…どんな思いで私の名前を呼んだの……??