「ゆーせんぱい、




お菓子作るの教えてっ!」






「・・・はあ?」



今日は職員会議やらなんやらで授業は午前中で終了だ。



さっさと家へ帰ろうと、下足箱へ向かった港は待ち構えていたコロに捕まえられ


開口一番にそう言われた。




コロの目は真剣そのものだが、いきなりすぎてどうリアクションをとっていいか分からない港は下足箱に手をかけたまま首を傾げる。





「ゆーせんぱい今日どうせ暇でしょ?




だからお菓子一緒に作って!」





キラキラと目を輝かせて言うコロに


人をまるで暇人みたいに言うな!!とつっこみたかったがその通り何も予定がなかったので何も言えない。






さして難しい話でもなかった上にコロのお願いには極端に弱い港が断るわけもなく、



コロの頭をくしゃくしゃと撫でて「じゃあ、俺の家行くか。」とふんわり微笑んだ。