昼飯も終わって、5時限目。

教科は、国語。担当は2-Bの担任、黒澤満だ。

黒澤は、基本マイペースだ。


「よ-し!今日は、小テストをやるぞ--!!」


まただ……。


「え~~!またかよ、黒澤!先週、やったばっかじゃねぇ-か!!」


声をあげたのは、2-Aのリーダー的存在の、立松愁。

誰も、立松には逆らえないという噂が、海風学園に入学した当時からあった。

でも、俺には関係ない。

突然、黒澤が俺を呼んだ。


「……?」


‘何か?’というように、首を傾げた。


「始まってるぞ。小テスト」

「…………は……っ!?」


「良く聞いとけ!」と言うかのような、目を向けられた。

俺の目の前には、いつの間にか配られていた、テスト用紙があった。


「やべ……っ!!」


流石に焦った。
しかも残り時間、10分とか……俺は、20分間も上の空だったみたいだ。

しかも、黒澤は笑いながら、『頑張れよ!学年4位♪』とか言いやがった。


キ-ン コ-ン カ-ン コ-ン


「はい。終~了!後ろから、回せ--!」


終わった……。
とりあえず、やれることはやった。


「おいっ!紺野!なんだこの解答は……!!」


うわ……ι吃驚した……。


「…………」

「おい、紺野。ふざけてんのか?」