ガッシャン!!


『キャ----!』


………っ!

何かが割れる音がして、異様な匂いが鼻をついた。

硫黄だ。
卵が腐った様な臭いがする。
実験に使っていた試験管が割れ、刺激臭が実験室中に充満しつつある。

そして、丁度点いていたガスバーナーにかかり点火した。
青い炎が上がった。
凄い悪臭だ。


「C班!全員こっちに来なさい!」

『は、はい!!』


高島が指示を出した。
だが―――


「紺野!どうした!?こっちへ来るんだ!!あぁ!火が……っ!!」


C班の台を囲むように、火が渡った。
そして紺野だけが、その火の中に取り残されてしまった。

高島は動かない。他の奴らも動こうとしない。

え?消火器?
あぁ、実は前にも似た様な事があって、使っちゃったんだ。

水では消えないし困ったな……(汗)


「高島、助けに行かねぇ-の?」

「無茶言うな!海波。理科の教師とはいえ、火の中に飛び込めるか!!」


チッ……!
使えねぇ……