-雪side-


夕方の冷たい風が吹いている。

私は、鈴原桃子たちにフェンス外に立たされている。


「ちょっと、何すんのよ!」

「さぁ、飛び降りてちょうだい!」

「な……っ!冗談じゃないわよ!!」


海波君、助けて!

私、さっきから海波君の事ばかり考えてる……。


「…………っ!」


気が付くと、涙が出ていた。