-真希side- 雪の姿が見えなくなると、すぐに海波君が行き着けだと言う、小さな喫茶店に入った。 「良い雰囲気のお店ね」 「だろ?」 そう言って、微笑む海波君の顔は何かを躊躇っているようだった。 「じゃぁ、海波君。心の準備は良いわね?」 「……あぁ」 「実は―――」