体を丸め、痛みや気持ち悪さに必死で堪えていると、


「王子様のお出ましか?」


という男子の声が聞こえた。

顔を上げると、涙で霞む視界の中、西日を背にして立つ男子の姿が見えた。

(柏木君……?)


「コイツもボコボコにしてやろうぜ?」


「おお!」


などと言って、佐藤君達は柏木君に飛び掛かって行った。


それはまるで、アクション映画を見ているようだった。


佐藤君達3人は、「うわっ」とか「ぎゃー」とか叫びながら、地面に転がったり顔やお腹を押さえたりしていた。


そしていくらも時間が経たない内に、3人ともどこかへ行ってしまった。

何やら口々に叫びながら。