初恋の行方〜謎の転校生〜

「はあー」


隼人さんが大きく溜め息をついた。私も同じ気持ちだ。まさかこんな展開になるとは、想像してなかったから。


「川島さん」

「は、はい!」


急にお祖父様から呼び掛けられ、私はびっくりして変な声を出してしまった。


「こんな不誠実な男でいいのかな?」

「そ、それは……」

「これからは大丈夫だよ。俺を信じてくれ」

「はい、私は隼人さんを、信じます」


「うむ。まあ、よかろう。もしこいつが浮気したらわしに言いなさい。うんと懲らしめてやるから」


そう言ってお祖父様はガハハと笑った。



「俺、祖父ちゃんのこと、今まで誤解してたよ。でも、だったらなんでお袋さんと親父さんを許さなかったんだよ?」


うんうん、私もそう思った。
今日のお祖父様は、とても物分かりが良い人に思えるのだけど……