初恋の行方〜謎の転校生〜

「彼と仲直りするのね?」


「うん。許してくれるかわからないけど……」


「きっと大丈夫よ。彼、美咲のこと、すごく好きそうだもの……」


「そ、そうかな」


「私の見る目に狂いはないわ。それに、彼はとてもいい子だと思う。複雑な事情があるみたいだけど、二人でがんばりなさい?」


「うん、ありがとう」


「これからはお母さんに相談してほしいな。お父さんはあんな事言ってたけど、私はあなた達を応援するわよ? 大金持ちの親戚が出来たら、面白いんじゃないかしら」


「お母さん、気が早いよ……。でも、ありがとう。今度困ったら、お母さんに相談するね?」


「そうして? じゃ、がんばって!」


母は笑顔でガッツポーズをし、私はしっかり頷くと階段を駆け上がって行った。