初恋の行方〜謎の転校生〜


悠人君……ごめんなさい。


私は涙をポロポロ零しながら、何度も何度も悠人君に謝っていた。


こんなにも私を好きでいてくれた悠人君の気持ちに、私は応えてあげる事が出来なかった。私も悠人君の事が好きだったのに、自分に自信が持てず、勇気がなかったばっかりに……


この3年の間、ずっとそれを後悔してきた。出来る事ならあの日に戻り、やり直したいと何度思っただろう。


色付いた銀杏の葉を見ては思い出し、何度も夢に見てきた。



あっ。


私、また同じ過ちをしてる……


隼人さんの将来のために身を引こうとか、強がって隼人さんに別れを告げたりしたけど、逃げただけじゃない!


隼人さんのあの豪邸から、本庄さんの存在から、そしてお会いした事はないけど、隼人さんのお祖父様から、私は逃げただけだ。


この先、きっとまた何年も私は後悔するに違いない。ううん、たぶん一生後悔する。


そんなの………嫌だ!