初恋の行方〜謎の転校生〜

更にページをめくって行くと、色々なエピソードが記されていた。例えば、初めて私と言葉を交わした時のこととか、一緒に学校から帰った日のことなど。


もちろん私もその殆どを覚えていて、懐かしい思いでいっぱいだった。

中には、“そういう意味で言ったんじゃないのに……”とか、“悠人君はそんな風に思ってたのかあ……”などなど、当時は気付かなかったことなども書いてあって、小さな驚きもあった。


また、隼人さんのお母様(悠人君のお母様でもあるけど)が“ラブレターみたいなもの”と言っていた通り、私の笑顔が可愛いとか、元気で溌剌としているとか、私に対する褒め言葉がたくさん書き連ねてあり、私はくすぐったいような、恥ずかしいような、あるいは私でない誰かの事のように思えたり、複雑な気持ちで読み進めていった。