次の日、とっくに日は高くなっているけど、部屋の厚いカーテンを閉めたままの暗い部屋で、私は蒲団にくるまっていた。


母が心配して何度も来てくれたけど、私は「眠いだけだから」と言って蒲団から出ないでいた。


隼人さんには、「思い出だけで生きて行ける」なんて強がりを言ったけど、もう何もする気になれず、ご飯を食べる気力もなかった。


いっそ、このまま死んでしまいたい……


本気でそう思った。



隼人さんと悠人君のお墓に行った時の事を思い返していたら、ふとある事に気付き、私はのろのろと体を起こし、ベッドから降りて机の引き出しを開けた。


そこにあるのは、濃いブルーの表紙の日記帳。あの日隼人さんから渡された、悠人君の日記帳だ。


私はそれを手に取ると、椅子に座ってスタンドの明かりを点した。