初恋の行方〜謎の転校生〜

でも、単に日焼けしたと考えれば、そんな違いは簡単に説明がつくはず。


その二つを除けば、どこもかしこも悠人君そのものにしか私には見えなかった。


やっと悠人君に会えた……


私は驚きと喜びで我を忘れ、呆然と“悠人君”を見詰めていた。



「おはよう。今日はみんなに転校生を……って、どうした、川島?」


「は、はい?」


突然、先生から名前を呼ばれ、私は慌てて返事をした。


「何でおまえ、突っ立ってるんだ?」


先生にそう言われて初めて、私は立ったままである事に気付き、慌てて椅子にストンと腰を降ろした。もちろん立っていたのは私だけだった。


「川島は転校生に見惚れたかな?」


と先生にからかわれ、クラス中からドッと笑い声が上がり、私は恥ずかしくて顔がカーッと熱くなった。