そんなこと、もう知ってる。

華恋からの返信を待ってたとき。


直ちゃんに呼ばれ、携帯を閉じて彼女の方に目をやった。


「私ね、和也くんといれるだけで嬉しいんだ」


「...嘘?」


「ほんとだよ」


なんて可愛いことを言ってるれる子なのだろう。


でもこれは。


華恋の持っている可愛さに、とてもよく似ている。


「だから、いっぱい話しなくてもいいの」


雪を蹴飛ばしながら歩く、直ちゃんの無意識な仕草。


...わかった。


メールしてても何も言わない理由が。


すごく単純なことだった。


「だけどさ...直ちゃん」


否定の言葉が俺の口から出る。


出そうとして出したものではない。


「もっと贅沢になりなよ?」


「...どうしたの?いきなり」