そんなこと、もう知ってる。

眠れずにいてどれだけの時間が刻まれたのか。


布団の中にいると、経った時間の検討がつかなくなる。


しばらくすると、華恋だろうか、階段を上る音がした。


あいつはあいつでベッドに入ったらすぐに寝る。


眠くなるまで起きてようか...けど、そうしたら朝まで起きていてそうだ。


必死に目をつぶって寝ようとした。


なのに、目を閉じると、どこかに華恋の顔が浮かんでくるような気がして、どうにも寝付けない。





「...あれ」


家の廊下。


ばったりと君に会った。


「兄ちゃん」


大きな瞳をさらに大きくし、俺を見る。


「何してたの?」


部屋から出てきてた君。


俺も、部屋から出てくると、偶然、君と会ってしまった。