君がくれたもの

「お前達仲直りできてよかったな……」

「守、何でお前が泣くんだよ。」

「りっちゃん……だって…」

「んな、ガキみてえに泣くな。みっともない。」

親に叱られた子供のように泣く守。

今までの出来事が嘘のように見えて、何だかおかしくて………

「変なの。」

つい、声に出して笑ってしまった。

「……変って。菜子でも笑うんだな。」

「ちょっ、祐二何それ!!」

「俺、菜子が笑ってんの久しぶりに見た気がするわ。」

「俺も。」

「私も。」

「守!!美香!!……りっちゃんまで……
みんな人の事何だと思ってるのよ!!」

気づいたら、みんな昔のように話しをしていた。

守も美香も。

懐かしい気持ちになるのを菜子は覚える。

(……私、みんなといる方が楽しい。)