(二)
殴られたことによる打撲と口内出血。医者の診断はそれだけだったが、頭を打ったということで、念のため、検査入院となった。
「ごめんなぁ、怖かったろ」
病室らしく白ばかりの清潔な部屋。ベッドに横たわりながら、雄大は少女の頬を撫でた。
「それにせっかく、甘いもの食べさせてあげようと思ったのに……」
「……、痛い?」
少女が湿布が貼ってある雄大の頬をお返しのように撫でた。その小さな手を雄大は握る。
「だいじょーぶ。チンピラとヤクザの抗争に巻き込まれた時の比じゃないから」
「だいじょーぶ?」
「そ、だいじょーぶ!」
「だいじょーぶ」
和むやり取りをしながら、雄大は目をこすり、欠伸をした。


