繰り返すが、炎天下、詳しく言えば、暑さも絶好調となる正午に、雄大は重い荷物を持った。


おばあさんの歩調に合わせてか、かなりゆっくりのスペースで歩くのだから、暑さをもろに感じる。


実際に、雄大の額からは汗が流れていたが。


――ふう、人助けの汗は、なんて心地いいんだ。


なんて爽快気分を味わっていた。


おばあさんと気さくな会話をしたあと、駅に到着。お辞儀をするおばあさんにいえいえと言いながら別れた次第だが。


「募金、お願いしまーす」


という声を、雄大は聞き逃さなかった。


すくさま財布から五百円玉を出して、募金箱にいれる。


「ご協力、ありがとうございまーす」


「いやいや、君たちこそこんな暑い中、ご苦労様!熱中症にならないように気を付けるんだよ!」


「あ、は、はい……」