永劫の罪人 光の咎人

(このことは僕の胸にしまえばいい話……マテリア様やハミル様を甦らせてしまったのは、死人還りの秘薬を作ってしまった僕なんだから)

 明日になれば、マテリアに「何もわからなかった」と伝えよう。
 そうして罪を思い出させぬよう、今まで通りにしていこう。

 答えは出ている。けれど心は晴れない。

 何とも言えない吐き気が、ロンドの胸に広がる。
 立っているのも辛くて、己の身を抱えて耐えた。

 コンコン。書庫の扉を誰かが叩く。

「ロンド様、失礼してもいいですか?」

 ガストの声だ。ロンドの身は強張り、顔から血の気が引いていく。

(自然にしなくちゃ、自然に)

 小さく自分の頬を叩き、ロンドは笑顔を作る。

「どうぞガスト様。お入りください」

「失礼します」

 辺りに音が響かぬよう、ゆっくりガストは書庫に入って扉を閉めると、ロンドへ近づいてきた。
 彼の手にあるランプが顔を照らし、普段の強面を穏やかに見せていた。