永劫の罪人 光の咎人

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 空一面に広がった茜色は、ダットの街中を往来する人々にも色を落とす。
 宵が近くなっても賑わう大通りは、昼間に歩くときよりも熱気が漂っているような錯覚を生む。

 ロンドたちと別れた後、マテリアは宿屋への道を鼻歌混じりで進んでいく。

「ハミルと会えてから上機嫌だな。わかりやすいヤツ」

 後ろを歩いていたビクターが、マテリアの隣に並ぶ。

「当たり前だろ。まさか私が死んで百年経った後に、ハミルと会えるなんて思わなかったんだから」

「その割には、会う寸前まで忘れてたよな」

「人が気にしていることを……」

 マテリアは恨めしさをこめてビクターをにらむ。

 自分自身が信じられない。あれだけ一緒にいたハミルを忘れるなんて。

 今は忘れていたことが嘘のように、ハミルとの思い出が胸に詰まっている。
 彼を思い出せて、本人とも会えた。
 百年後に甦ったことを、心の底から嬉しく思う。

(まだ自分が死んだ辺りは思い出せないけど、まあいいや。ハミルを思い出せたから)

 左の獣傷をなでながら、マテリアは破顔した。

「明日もハミルと夕方に会う約束ができたし、またいろんな話ができる。ビクターも来るか?」

「オレはやめとく。せっかくの再会を邪魔しちゃあ、ハミルに恨まれそうだからな」