永劫の罪人 光の咎人

 二人が廊下へ入ると、気づかうように僧侶たちが扉を閉めてくれた。
 人の目がなくなった途端、ロンドの体から力が抜けて、絨毯に足先をとられて前のめりになる。

「大丈夫ですか?」

 倒れそうになったところを、ハミルがとっさにロンドの腕をつかんで止めた。

「ありがとうございます、ハミル様」

 ホッと息を吐き出すと、ロンドは体勢を直してハミルを見上げる。

 目の前の現実に、ロンドの血の気が引いた。

「す、す、すみません! 安らかに眠っておられたというのに、叩き起こすようなマネをして……何とか止めようとしたのですが、僕が未熟なばかりに……」

 疲れを忘れ、ロンドは必死に頭を下げる。ハミルは何も言わない。
 扉の向こうから聞こえてくる、人々の嬉々とした声だけが廊下に流れる。

 しばらくして、ハミルは小さなため息をついた。

「ロンド、これは一体どういう状況なのですか?」

「ここはハミル様が亡くなられてから、百年経ったライラム教の教会です。ハミル様のお力を借りたくて、教会に伝わる死人還りの秘薬を使いました」

 ロンドの話を聞いて、ハミルが訝しげに目を細める。
 自分がハミルと同じ状況になれば、急にこんなことを言われても困るだけだ。