(何だそれ……百年後のダットの街なんて嘘だろ。全然知らない世界だ)
いっそこれは夢だ、異世界だと言われたほうがマシだ。
マテリアがそう思っていると、どこからともなく、香ばしい匂いが鼻をくすぐった。
「この匂い、もしかして……」
マテリアは鼻を動かし、匂いの出所を探る。
行く先の左側に並んだ露店のひとつから、匂いが流れている。
ロンドもそれに気づき、露店に視線を送る。
「あのお店は、パルグを作っているみたいですね。ダットの街の名物ですよ」
馴染みのある名前に、マテリアは表情を輝かせた。
「やっぱりパルグなんだ。街に来たとき、よく買ってたよ」
パルグは近隣で採れる芋を粉にして、練り上げ、油で揚げたものだ。店によって砂糖をまぶしたり、ハチミツをかけたりして、甘く仕上げている。
今すぐ買って食べたいところだが、手持ちの金がない。
マテリアは視線を前に戻し、あきらめて店を通りすぎようとした。
すると、露店の前でビクターが足を止めた。
「名物なら食べておかないとな。すまないが、パルグを四つもらえるか?」
声をかけられ、汗を流してパルグを揚げていた青年が笑顔を向けた。
そして素早くパルグを紙にひとつずつ包んで、ビクターに手渡す。
青年に銅貨を四枚渡すと、ビクターはマテリアにパルグをひとつ差し出した。
いっそこれは夢だ、異世界だと言われたほうがマシだ。
マテリアがそう思っていると、どこからともなく、香ばしい匂いが鼻をくすぐった。
「この匂い、もしかして……」
マテリアは鼻を動かし、匂いの出所を探る。
行く先の左側に並んだ露店のひとつから、匂いが流れている。
ロンドもそれに気づき、露店に視線を送る。
「あのお店は、パルグを作っているみたいですね。ダットの街の名物ですよ」
馴染みのある名前に、マテリアは表情を輝かせた。
「やっぱりパルグなんだ。街に来たとき、よく買ってたよ」
パルグは近隣で採れる芋を粉にして、練り上げ、油で揚げたものだ。店によって砂糖をまぶしたり、ハチミツをかけたりして、甘く仕上げている。
今すぐ買って食べたいところだが、手持ちの金がない。
マテリアは視線を前に戻し、あきらめて店を通りすぎようとした。
すると、露店の前でビクターが足を止めた。
「名物なら食べておかないとな。すまないが、パルグを四つもらえるか?」
声をかけられ、汗を流してパルグを揚げていた青年が笑顔を向けた。
そして素早くパルグを紙にひとつずつ包んで、ビクターに手渡す。
青年に銅貨を四枚渡すと、ビクターはマテリアにパルグをひとつ差し出した。


