闇にうごめく人影が、口々に聞き取れぬ何かを叫びながら、ロンドとガストに襲いかかる。
ガストが剣を抜き、ロンドよりも前に出た。
「ロンド様、後は警護隊に任せて、貴方は逃げてください」
猛然と押し寄せてくる賊を前に、ロンドの全身が冷たくなる。
怖い、逃げたい……そんな思いを追い出すように、奥歯を噛みしめる。
「に、逃げません。僕にもできることがありますから」
ロンドは馬上で両手を組み、早口につぶやく。
『天駆ける光の精霊、今ここに、その存在の徴を見せたまえ。闇を照らす小さき太陽の閃光を――』
つぶやくたびにロンドの身体は光を帯び、神々しさを増していく。
賊が襲い来るというのに、ロンドの心は鎮まっていく。
「ガスト様、三秒ほど目を閉じてください」
「わかりました」
即座にガストが目を閉じる。それを横目で見やると、ロンドは最後の言霊を口にした。
『――我に与えたまえ』
その刹那、白き閃光がロンドの身体から放たれる。
勇み足で襲いかかってきた賊の目に、閃光の矢が突き刺さった。
彼らが乗っている馬も光に驚き、いなないて上体を持ち上げる。
「うわ! め、目が!」
辺りを貫く閃光は、暗闇に慣れていた賊の目を容赦なく焼きつける。
賊の誰もが目を押さえ、頭を振り、中には落馬して地をのたうち回る者もいた。
目を開けたガストが、喉を鳴らして息を呑む。
「一体何をしたのですか?」
「光の法術で目をくらませました。さあ、秘薬を取り戻しに行きましょう」
ロンドは言葉が終わらないうちに馬を走らせ、その場を駆け出す。
が、視力を奪われて暴れる賊を前に、ロンドは馬を止める。
すぐにロンドの横へ、ガストが馬を寄せ、大剣で賊をなぎ倒した。
「ここの賊は私が引き受けます。ロンド様は小瓶を持った男の足止めをお願いします」
「は、はい!」
怖さと心配に後ろ髪を引かれたが、ロンドは覚悟を決めて前に進んだ。
ガストが剣を抜き、ロンドよりも前に出た。
「ロンド様、後は警護隊に任せて、貴方は逃げてください」
猛然と押し寄せてくる賊を前に、ロンドの全身が冷たくなる。
怖い、逃げたい……そんな思いを追い出すように、奥歯を噛みしめる。
「に、逃げません。僕にもできることがありますから」
ロンドは馬上で両手を組み、早口につぶやく。
『天駆ける光の精霊、今ここに、その存在の徴を見せたまえ。闇を照らす小さき太陽の閃光を――』
つぶやくたびにロンドの身体は光を帯び、神々しさを増していく。
賊が襲い来るというのに、ロンドの心は鎮まっていく。
「ガスト様、三秒ほど目を閉じてください」
「わかりました」
即座にガストが目を閉じる。それを横目で見やると、ロンドは最後の言霊を口にした。
『――我に与えたまえ』
その刹那、白き閃光がロンドの身体から放たれる。
勇み足で襲いかかってきた賊の目に、閃光の矢が突き刺さった。
彼らが乗っている馬も光に驚き、いなないて上体を持ち上げる。
「うわ! め、目が!」
辺りを貫く閃光は、暗闇に慣れていた賊の目を容赦なく焼きつける。
賊の誰もが目を押さえ、頭を振り、中には落馬して地をのたうち回る者もいた。
目を開けたガストが、喉を鳴らして息を呑む。
「一体何をしたのですか?」
「光の法術で目をくらませました。さあ、秘薬を取り戻しに行きましょう」
ロンドは言葉が終わらないうちに馬を走らせ、その場を駆け出す。
が、視力を奪われて暴れる賊を前に、ロンドは馬を止める。
すぐにロンドの横へ、ガストが馬を寄せ、大剣で賊をなぎ倒した。
「ここの賊は私が引き受けます。ロンド様は小瓶を持った男の足止めをお願いします」
「は、はい!」
怖さと心配に後ろ髪を引かれたが、ロンドは覚悟を決めて前に進んだ。


