永劫の罪人 光の咎人

「ハミル、ビクター!」

 いち早くマテリアは間に割って入り、ヴィバレイへ立ちふさがる。手にはなんの武器も持っていない。

「剣が効かないなら、これでどうだ」

 マテリアはためらわず、ヴィバレイの本体にしがみついた。
 光の加護を受けた体が触れたところから、灰色の煙と異臭が漂う。

『ガァァァッ! 離セ、苦シイ』

 どうにかしてマテリアをはがそうと、触手が一斉に彼女を襲う。

 いくら光の加護があるとはいえ、背中を叩かれ続け、マテリアは痛みに歯を食いしばる。
 それでも腰を落とし、より体を密着させる。

「やっとハミルと一緒に行けるんだ、ここでやられてたまるか!」

 さらに勢いの増した触手が、真横からマテリアを貫こうとした。

 マテリアは歯をむき出し、腕を引く。

「私の邪魔をするな!」

 虫を払うように、マテリアが裏拳を打つ。


 壁に穴を開けるほどの触手が、彼女の手に弾かれた。


 その場の誰もが驚き、息をとめる。
 マテリア自身も、呆然となって自分の手を見つめた。